プロ野球は「ストーブリーグ」に突入しましたが、毎年ファンが気をもむのが大物選手のFA移籍です。FA権は13日が行使期限。NPBの公示を受け、15日から全球団と交渉が可能になります。
今年最も注目されるFA選手は広島カープの主力打者・丸佳浩外野手でしょう。複数球団の争奪戦になるといわれますが、移籍金はどのくらいなのでしょうか。
丸佳浩(広島)の移籍金は高すぎ?
丸選手は7日、FA権行使を宣言。「他球団の評価を聞いてみたい。宣言して(広島に)残留も認めてもらっているので、きょうの結論に至った」と語りました。
丸選手は千葉県生まれの29歳。千葉経済大付属高で甲子園に出場、2007年高校生ドラフト3巡目指名で広島入りしました。6年目から1軍スタメンに定着し優れた長打・巧打力、センターの高い守備力で主力に成長。「田中・菊池・丸」の固定1、2、3番トリオとして大活躍し、チームのセリーグ3連覇に貢献しました。これまでMVP1回、ベストナイン3回、ゴールデングラブ賞5回という球界を代表するスラッガーです。
これほどの大物選手のFAとあって、各球団はこぞって獲得に乗り出しています。報道によれば、広島は4年17億円(出来高込み)の大型複数年契約を用意して慰留に懸命。また丸選手の地元・千葉ロッテは4年20億円、ペナント奪回が必須の巨人はなんと25億円以上もの超大型移籍金を用意しているともいわれます。
ちなみに過去のFA絡みの巨額移籍金や契約金を調べてみました。巨人に近いのは2014年のオリックスで、金子投手と4年20億円+出来高で契約。ただ契約が切れる今オフは年俸で2億円以上の大幅減額を提示しているともされます。
今年は〝日本一〟ソフトバンクの柳田選手もFA対象ですが、宣言はせず。球団が昨オフに3年16.5億円+出来高の巨額契約で引き留めたためです。ソフトバンクは今季FAの浅村内野手(西武)獲得のため、実に4年25億超という巨額契約を準備しているとの説も。丸選手に対する巨人の「25億円」は5~6年での総額と思われますが、やはり史上トップクラスなのは間違いありません。
【広島の丸がFA宣言】広島の丸佳浩外野手(29)が、国内フリーエージェント(FA)の権利を行使する申請書類を球団に提出。「家族とも相談して決めた。球団からは非常に高い評価をしてもらって感謝している。他球団の評価も聞いてみたい」と述べました。 #carp
記事はこちら⇒https://t.co/fgkawvgZSz pic.twitter.com/PdYf8gUOFt
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) November 7, 2018
仮に巨人移籍としてシミュレしてみた
広島への感謝や愛着を感じつつも、生まれ育った関東で新たに挑戦する思いも強いとされる丸選手。仮に巨額移籍金で誠意を示す巨人にFA移籍した場合、どんなスタメンになるのかシミュレートしてみました。
巨人の今季のセンターは陽岱鋼、重信慎之介選手などが守りましたが、いずれも定着したとはいえず、ケガもあって打撃成績も不本位に終わりました。丸選手が入れば、来季は広島同様、中軸を打つセンターの不動レギュラーメンバーとなるのは間違いありません。例えば今季終盤戦を参考にすれば、次のようなスタメンも考えられそうです。
1番 ショート 坂本勇人
2番 セカンド 吉川尚輝
3番 センター 丸佳浩
4番 レフト 岡本和真
5番 サード マギー
6番 ファースト 亀井善行
7番 ライト 長野久義
8番 キャッチャー 小林誠司
9番 ピッチャー
巨人熱視線のFA丸佳浩外野手、「家族は関東」情報駆け巡る
☆夕刊フジ電子版は下記リンク先からのご入会で初月は無料、 翌月から月額1000円税別。電子版限定プレミアムページも充実!https://t.co/1HfQ8Alaqr pic.twitter.com/mEsDrs0f1y
— こちら夕刊フジ編集局 (@yukanfuji_hodo) November 5, 2018
丸移籍に関するネットの反応
出典:twitter
まとめ
今年は、西武の主力・浅村内野手や「侍ジャパンの4番」日本ハムの中田翔選手、元首位打者のロッテ角中選手ら大物FA選手が目白押しです。
MLBではFA移籍は日常茶飯事で、中には10球団以上移る「ジャーニーマン(旅人)」もいるほど。しかし若い頃から育ててくれた球団やファンへの恩義を重んじる日本選手にとっては、FAはかなり深刻な決断のようです。
でもFAは10年近く1軍で活躍した選手だけに与えられる「実力者だけの勲章」。胸を張って堂々と行使してほしいものです。
■関連記事
この記事へのコメントはありません。