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箱根駅伝がマラソンの弊害になるのは嘘?むしろ利になるって本当なの?

長距離界の有力選手が箱根駅伝を目標として、ここで燃え尽きてしまうため、マラソンの弊害になっているという説が真しやかにささやかれてきました。
これは根拠のない嘘なのでしょうか?むしろ利になっていると主張する人もいますが本当でしょうか?

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マラソン界の低迷は、有力選手が箱根駅伝で燃え尽きてしまうためだとの説が、ここ数年たびたび議論に上りました。
しかし今年になって、箱根駅伝で活躍した設楽悠太(東洋大学卒)、大迫傑(早稲田大卒)が次々と16年ぶりに日本記録を更新するなど、弊害説は嘘で、むしろ利になるとの反論があります。
それは本当でしょうか?

箱根駅伝がマラソンの弊害になるのは嘘なのか?

まず、箱根駅伝弊害論の根拠を見て行きましょう。
1.箱根駅伝で燃え尽きてしまう
「箱根に出る」ことは大きな脚光を浴びることであり、そこがゴールとなる。
就職活動でも箱根に出ていないと、実業団から声がかかる可能性はないとも言われます。
つまり、選手は箱根で完結してしまって、新たな目標が立てられなくなってしまっているということです。

2. 大学の陸上部が、少子化の下、学生を集めるために、箱根駅伝を最大のターゲットとする。
すなわち陸上部の指導者は、持久力のある長距離ランナーを育成し、しかも
20kmをそこそこで走れる10人の選手をそろえることに全力を注ぎがちとなります。

また、団体戦のため、優秀な選手のみ特別扱いで練習させるとか、世界のマラソンのトップレベルはトラック競技で鍛えることでどんどん高速化しているにもかかわらず、
トラックでのスピードをつけさせる練習などはできなくなっています。
「スターはいらない」という考えを持つ指導者さえいるそうです。

さらに、駅伝のスケジュールが最優先となり、マラソンへのチャレンジが難しくなっています。

3.駅伝は、基本的にチームのために頑張るという競技であり、この意識から自分の限界を超える走りをしてしまい、故障を抱えるということもあります。
また、駅伝とマラソンではレース中の駆け引きも異なり、そうした経験のなさが後々の競技人生にも影響するとも言われます。

筆者もアマチアランナーとして、マラソンと駅伝を経験していますが、マラソンでは個人としてどう走るかを組み立てられますが、
駅伝では、どうしても仲間のことを考え、責任感から自分の実力以上のものを出そうと頑張ってしまいます。

筆者の場合も、走った後、1度は貧血で、音がボアーンボアーンと聞こえて、気分が悪くなったり、コブラ返しを起こしたりした経験があります。

これまで、事例として、箱根で大活躍し、今後が期待された柏原竜二(東洋大→富士通)、竹澤健介(早稲田大→ヱスビー食品)、今井正人(順天堂大→トヨタ自動車九州)佐藤悠基(東海大→日清食品)らが
その後結果を出してないことが証拠だと言われてきました。

箱根に4回連続出場し、5区で区間賞4回、内新記録3回を打ち立て、
「三代目・山の神」といわれた柏原竜二の場合を見て行きましょう(以下Wikipedia参照)。

東洋大卒業後、2012年から富士通陸上競技部に所属し、2015年9月、シドニーマラソンにて初マラソンを経験するも、
その後アキレス腱や仙腸関節など相次ぐ故障に悩まされ、2017年4月に27歳の若さで現役を引退しました。

では、今年マラソン界に衝撃を与えた両名はどこが違うのでしょう。

大迫傑と設楽悠太の場合

<大迫傑>
2014年早稲田大学を卒業後、日清食品グループと所属契約しましたが、
さらに1年後、アメリカのナイキ・オレゴン・プロジェクトに籍を置きました。

学生時代から10000mを得意としていたが、2017年4月17日に、初マラソンとなるボストンマラソンにて2時間10分28秒で走り3位、瀬古利彦以来のボストンマラソンの表彰台に上りました。
12月3日、福岡国際マラソンで全体の3位(日本人1位)、日本歴代5位(当時)となる2時間07分19秒でゴールしました。
2018年10月7日シカゴマラソンで3位に入着し、2時間5分50秒の日本新記録を更新しました。

彼の特徴は、プロランナーとしてアメリカに在住して、ナイキ・オレゴン・プロジェクトのもとで練習している点です。

そもそもかかとから着地する日本のランナーとは違い、アフリカ勢に多い、
足の前足部で接地するフォアフット走法をする点で、日本には指導者はいなかったのではと思えます。

世界トップレベルの選手と練習し、練習法も体幹を鍛えるコアトレーニングを重視する、
スピードトレーニング、距離走、ペース走をどれも偏らずにバランスよく走っており、
日本のように。ロードを走って距離をかせぐことはしないとのことです。

ロードではなく芝生やウッドチップを敷いたクロスカントリーコースを走っているとのことで、故障も少ないのでしょう。

こうして見ると、彼は日本での練習では花開かなかったであろうと容易に想像できます。

<設楽悠太>
4回出場7,3区で区間賞3回獲得しています。
2014年に卒業後、全日本実業団対抗駅伝競走大会の最長区間の4区(22.0 km)に5回連続出場し、4回で区間賞を獲得しています。
2017年2月26日、東京マラソン2017初のフルマラソン男子総合11位・日本人3着の2時間9分27秒となりました。
2018年2月25日、東京マラソン2018総合2位・日本人トップに入り、従来高岡寿成が保持していたマラソン日本男子記録を16年ぶりに5秒更新しました

では、設楽悠太は箱根駅伝によって育てられた典型的な選手なのでしょうか?
卒業前の学生時代から10000mでは実績を残していました。
2017年11月には、 八王子ロングディスタンスで、10000m日本歴代12位を記録しています。

しかし、練習法の最大の特徴は、かの川内優樹と同じく、実践に数多く出て、それを練習代わりとする点です。
今年の日本記録達成前には
1月 ニューイヤー駅伝・都道府県対抗男子駅伝(区間賞)
2月 丸亀国際ハーフマラソンで日本人最高の2位。
唐津10マイルロードレースで優勝。
と立て続けに、土日にレースに出場しています。
これで,勝つことに慣れたのが他の選手との違いと述べています。

現在の日本陸連の考えは、
瀬古強化プロジェクトチームリーダーの「今の選手たちは、走り込みが足りない。
長い距離を走り込む泥臭い練習が必要」との発言のように、昔ながらの考えのままです。

「僕は40㌔走をやる必要はない。走り込みとかは、昔の話。もうそんな時代ではない」
と、設楽選手ははっきり自分の思いを語り、瀬古さんの考える方針との違いを明確にしていました。

試合慣れと、スピードこれが設楽悠太の基盤となったのであって、少なくとも駅伝の延長上で、実業団に入って、
素直に上層部の言う通りの練習をしていればこのような結果は出なかったと思われます。

次に「日本男子マラソン低迷 箱根駅伝“悪者論”に名物TV解説者が反論」の記事についてのネットの反応を見てみましょう。

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箱根駅伝悪者論への反論についてのネットの反応

箱根駅伝のいい点は長距離ランナーの裾野の拡大に貢献している点。
悪い点は毎年10区間×20チームの200名ものランナーを指導することによるオンリーワンのエリート指導の欠如だと思います。
やはり世界のトップを狙うにはオレゴンプロジェクトのような少数精鋭での指導が必要で、そこまで大学で一人一人に合った指導ができない点に問題があると思います。
でも、箱根駅伝なければ長距離志す人は確実に減ると思うので、私は箱根駅伝容認派です。
箱根駅伝がなかったら長距離ランナーを目指す人の数も減って、長距離走は超マイナースポーツになってたかもしれない。大迫選手や設楽選手も違う競技をしていたかもしれない。その意味で「箱根駅伝がマラソンをダメにした」という意見には賛成しかねる。ただこの文章では「箱根駅伝は悪くないが、大学陸上は悪い」という内容で「それも違うだろ」と思う。記者の脚色かもしれないが。
今日本のマラソン界が低迷しているように見えるのは
アフリカ勢が強すぎるから。
日本のレベルが箱根駅伝によって落ちたと思うのは見当違いも甚だしい
現に今季マラソンで好タイムを出したり
MGCの権利を持っている選手はほぼ箱根経験者
箱根は悪くないと思う
箱根駅伝は見ていて確かに楽しい。景観や駆け引きなど見応えはある。しかし世界を視野に陸上競技を考えると、マラソンも、トラック競技の延長と捉えるべきではないのか。外国ではロードよりも起伏あるコースを利用してトレーニングしているようである。箱根駅伝に向けてロードばかりでトレーニングするのはいただけない。トラックレースで充分にスピードをつけてロードレースやマラソンに移行するのがベストでは?あくまでも視野の狭い私見です。
高校卒業した有力な選手はまず駅伝部のある関東の大学に行く。そこに行けば駅伝で勝つことが最上の目標になる。負けるとOBに叩かれる。そういう状況でマラソンに集中していいって言える監督はいないでしょう。かつての中村、瀬古コンビみたいなのは難しいと思います。何か対策が必要なのは確か。
それと、8分台を目指してた時代と3分4分を目指す現代とは違う。練習ないようは同じだからいいなんて言ってる時点でズレてる。
解らないでもないけど、山坂を含めての20キロで最高のパフォーマンスを出すのと42キロを走りきるのとでは競技として全く違うと思う
駅伝には「繋げる」というモチベーションとプレッシャーの両方があるし
アマチュアボクシングとプロボクシングくらいの違いは有るのではないかな
女性選手で有名な福士加代子選手、彼女はもっと強くなりたいと言って全盛期にもかかわらずアフリカに練習に行った。彼女は当時爪先走りだった、それではいけないということでアフリカの選手の踵走りを学びに行った、結果としてはとりあえずマラソンで成功はした。そして今の主流は大迫君がやっている爪先走りになっている、これって何?
それくらい日本のコーチには一貫性がないということ、駅伝が云々というより指導者の勉強不足のほうが問題だ。今の日本のスポーツ界はバトミントンと卓球以外は全部外国流だ。
単純な話で、マラソンは個人種目、駅伝はチーム種目。だから駅伝は練習するとき集団で行うため、マラソンとして有望な選手は集団の中で記録・能力が平均化した値に落ち着いてゆく。人間の甘えでこうなるのですが、しかたがないことですし、駅伝悪物論は事実です。当然マラソンと駅伝が同じ練習なわけないでしょ。駅伝選手でそこそこの選手ならマラソンで2時間15分くらいはなんとか達成できるでしょうが2時間8分切るとなると駅伝だけの練習ではほぼ不可能です。別に低迷しているとは思いませんが、ただ伸びていないということでじゃないでしょうか。
トラックで活躍している走力の高い天才ランナーを箱根駅伝に巻き込んではいけない
トラックは全く通用せず箱根駅伝が人生最大の目標で大学で引退する凡庸なランナーがほとんどなわけだが、彼らに箱根駅伝は走らせればいい話
箱根駅伝を人生最大の目標にしていて大学で引退する凡庸な選手ならケガして大学が全盛期になろうと関係ないからアスファルトで毎日40キロの走り込みでもすればいい
天才ランナーには駅伝を強要せず禁止して、アスファルトの上を数万キロも走る練習は絶対に課してはならない
箱根駅伝を悪者扱いすると、金栗四三氏の想いを否定することになる。
実業団でもニューイヤー駅伝出走を目指すグループと本気でマラソンに取り組むグループと分ければいいのでは。
それか川内選手のように「指導者に従いたくない」と独自に練習する方が記録は伸びる気がする。自己管理を学んでいればだが。

出典:ヤフコメ

かなり皆さん議論に熱が入っています。
この反論説に全面的に賛成する人も全否定する人もいないようですが、マラソン界が今のままで良いとはだれも思っていないようです。

中でも陸上界やマラソンの指導者の問題点を指摘している意見が多いようです。

まとめ

箱根駅伝がマラソンの弊害になっているかどうかより、指導者、マラソン界上層部の問題が大きなように思えます。

先の記事も昔ながらの根性論であり、瀬古リーダーもあのままでは、日本のマラソン界が
世界に通用する新しい選手を育てることを妨げているのではと思えるほどです。

スピードを持ちながら、日本の陸連の方針や従来の指導者には従わず、独自または、海外で、
練習法を切り開いた選手が結果を出したというのが今年の2度の日本記録更新につながった理由ではないでしょうか。

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