今年5月、プロボクシングWBA世界ライト級王者のリナレス選手を10回TKOで破り、史上最速の3階級制覇を成し遂げたワシル・ロマチェンコ選手の次戦が決定したようです!
スポーツケーブルテレビ局「ESPN」が、12月8日に米ニューヨークで、ロマチェンコ選手がWBO同級王者のホセ・ペドラザ選手とタイトル統一戦を行うと報じました。
ペドラザ選手の戦績や強さは?対戦に至るこれまでの経緯もまとめました。
ロマチェンコ次戦がペドラザに決定!
ロマチェンコ選手はウクライナ出身の30歳。
北京、ロンドン五輪で金メダルを取るなどアマチュアで輝かしい実績を残した後、プロに転向。
わずか3戦目でWBOフェザー級王者、7戦目でWBOスーパーフェザー級王者と、世界最速で2階級制覇を達成しました。
さらに今年5月の12戦目で3階級王者に上り詰めたスターファイター。プロ戦績は12戦11勝(9KO)1敗です。
多彩なコンビネーションやボディ攻撃に優れ、リング誌の仮想全階級ランク「パウンド・フォー・パウンド」でも事実上1位と、「現時点で世界最強のボクサー」ともいわれています。
ロマチェンコ選手は3階級制覇達成後、8月にライト級の初防衛戦を予定していましたが、リナレス戦で右肩を痛めたため手術。
防衛戦は中止し、年内の試合復帰に向けリハビリを進めていました。
次戦について、ロマチェンコ陣営は「8月に行われるWBOライト級タイトルマッチの勝者と、統一戦として実施したい」との意向を示していました。
そのWBOライト級タイトル戦が8月25日、米国で開催されました。
王者のベルトラン選手(メキシコ)に、元IBFスーパーフェザー級王者のペドラザ選手(プエルトリコ)が挑戦。3-0の判定勝ちで新王者となりました。
この結果、ロマチェンコ選手の次戦となるタイトル統一戦の相手は、ペドラザ選手に決まったわけです。
ではペドラザ選手とはどんなボクサーなのでしょうか。戦績や強さをみてみましょう。
https://twitter.com/espn/status/995487073602809857
ペドラザの戦績・強さは?
ロマチェンコ選手とのライト級タイトル統一の次戦が決まったホセ・ペドラザ選手は、プエルトリコ生まれの29歳。
北京五輪に出場するなどアマで活躍したあと、2011年にプロデビューしました。
2015年6月、IBF世界スーパーフェザー級6位のクリモフ選手(ロシア)とIBF同級王座決定戦を行い、3-0の判定勝ちで王座獲得に成功。
その後2度の防衛に成功しますが、17年1月、IBF世界スーパーフェザー級8位のデービス選手(米)と対戦し、プロ初黒星となる7回TKO負けで3度目の防衛に失敗、王座から陥落しました。
そして今年8月、WBOライト級王者に返り咲き、2階級制覇に成功したわけです。
プロ戦績は26戦25勝(12KO)1敗です。
ペドラザ選手はオーソドックス・スタイルですが、元アマのトップ選手らしく動きやスイッチが柔軟で、高いテクニックを持つのが強さといわれます。
相手を連打で圧倒する場面もありますが、いわゆる1発のパワーで倒す強さの「ハードパンチャー」タイプではないようです。
アマ時代には、ロマチェンコ選手が唯一負けた選手に勝ったことがあるともいわれます。
同じくアマで圧倒的実績があるロマチェンコ選手とは、テクニックの応酬で動きの激しいボクシングとなりそうです。
https://twitter.com/trboxing/status/1033578980857634816
ロマvsペドラザのネットの反応
出典:twitter
まとめ
ミドル級絶対王者として長年王座に君臨してきた「GGG」ゴロフキン選手が、このほどカネロ選手に僅差で判定負けし、プロキャリアで初めての敗戦となりました。
ファンは「GGG時代の終焉」と驚き、次にトップに立つのは「カネロか?ロマチェンコか?」とざわついています。
ロマチェンコ選手は当面ライト級に腰を落ち着ける模様。12月のWBA・WBO統一戦後は、WBC・IBF王者のマイキー・ガルシア選手(米国)との4団体統一戦をにらんでいるといわれます。
(ただガルシア選手はウェルター級に「逃げる」意向との噂もありますが…)
歴史的な「ゴロフキン敗戦」で、世界のボクシング界の「勢力図」も塗り変わりそうです。
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