日米野球第5戦でも打と守備ですばらしい活躍の甲斐キャノンですが、この名前は果たして漫画のあのガンダムからなのか?
そして、今シーズンの盗塁阻止率0.447が歴代のキャチャーの盗塁阻止率と比較して本当に信じられないほどの数値なのか調べてみました。
甲斐キャノンはガンダムが由来なの?盗塁阻止率を比較
「甲斐キャノン」の名づけ親スポーツライターの福谷佑介氏によれば、人気漫画「機動戦士ガンダム」の中で登場するキャラクター「カイ・シデン」から着想を得たとのことで、
カイ・シデンが主として乗っていたモビルスーツが「ガンキャノン」であったため、「甲斐拓也のキャノン砲=甲斐キャノン」としたということです。
なお、カイ・シデンのシデンは第二次世界大戦中に開発された日本の戦闘機である「紫電改」が由来となっているそうです。
2017年6月に、「甲斐キャノン」のフレーズを使い始めたそうですが、今年の日本シリーズで第1戦から日本一が決まった第6戦まで、
6連続盗塁阻止の大活躍でMVPを獲得して、初めてこのフレーズが全国的に認知されたとか。
確かに広島の機動力阻止が日本シリーズの鍵を握り、その盗塁阻止は圧巻でしたものね。
盗塁阻止率を比較してみた
今シリーズのセ、パ両リーグでの盗塁阻止率を比較してみました(阻止率3割以上、Wikipedia参照)。
順位 | 選手名 | チーム | 盗塁阻止率 |
---|---|---|---|
パリーグ1 | 甲斐 拓也 | (ソ) | .447 |
パリーグ2 | 髙谷 裕亮 | (ソ) | .385 |
パリーグ3 | 森 友哉 | (西) | .373 |
パリーグ4 | 田村 龍弘 | (ロ) | .320 |
パリーグ5 | 嶋 基宏 | (楽) | .312 |
パリーグ6 | 若月 健矢 | (オ) | .306 |
セリーグ1 | 小林 誠司 | (巨) | .341 |
セリーグ2 | 梅野 隆太郎 | (神) | .320 |
計8名の捕手が挙げられますが、4割を記録しているのは甲斐捕手のみで断トツの1位ですね。
では、過去プロ野球でこれほどの阻止率を誇る捕手はどれだけいたのでしょうか?
1969年以降の記録では、
シーズン最高盗塁阻止率として、セ・リーグ記録は古田敦也(1993年)の.644、パ・リーグ記録は梨田昌孝(1979年)の.536となっています。
その他の捕手にも、打者として名を馳せた城島健司、谷繁元信、田淵幸一らが盗塁阻止率5割以上を誇っているのは、意外でした。
中でも失礼ながら、そのイメージからは、想像もしていなかった田淵幸一が4度も5割以上を記録しているのは驚きでした。
ではMJBの歴代記録はどうなのでしょう。
順位 | 選手名 | チーム | 年度 | 盗塁阻止率(caught-stealing%) |
---|---|---|---|---|
1 | シャンティ・ホーガン | ボストン・ブレーブス | 1933 | .774 |
2 | ジョー・アストロス | フィラデルフィア・アスレチックス | 1953 | .721 |
3 | レイ・シャーク | シカゴ・ホワイトソックス | 1925 | .718 |
4 | ロイ・キャンパネラ | ブルックリン・ドジャース | 1951 | .694 |
5 | ガス・マンクーソ | セントルイス・カージナルス | 1941 | .692 |
歴代で見るともっとすごい人がいるんですね。0.774などありえない数字ですね。
しかし、これは半世紀以上前の記録で、最新でも1953年となっています。
今シーズンのメジャーはどうだったのでしょう。
ナショナルリーグの1位はブライアン・ホラデイ(マイアミ・マーリンズ)の.447、
アメリカンリーグ1位はマーティン・マルドナード(ロサンゼルス・エンゼルスからヒューストン・アストロズへ)の.486となっています。
甲斐捕手のシーズン.447はこれらに十分匹敵する十分価値ある数値であるということが分かります!
アメリカのメディアは、日本シリーズ、台湾との壮行試合を含む大試合での8連続盗塁阻止を高く評価しており、
二塁送球タイム1.8秒は「MLBトップに匹敵」とコメントしています。
昨日の第5戦で、守備、打撃で大活躍した甲斐選手に熱いコメントが多数寄せられています。
甲斐キャノンに関するネットの反応
盗塁されてもホームベース
当たり前の事を当たり前にできるって中々できないんだよ、これが。
取って投げた一連の動作の「速さ」と、投げた球の「速さ」がすごかった。
「キャノン砲・発動」がすごかった・・・・
キャッチャーが注目されるのはよいことだと思う。今、キャッチャーをやりたがらない子供が多いみたいだから、これをきっかけにポジションに興味を持って貰えたらいいですね。
あとは打撃。昨日のような打撃を来季見せてほしい
投げた位置と走者の位置から考えてもあんなに余裕でアウトになるとは思わなかったわ。
それにオリンピックまでの代表の正捕手も当確。
日本シリーズに続いての連続MVPも有力。
出典:ヤフコメ
一塁への山田の悪送球をバックアップして補球し、二塁へ矢のような送球で、ゲームセットとした点について「当たり前のことを当たり前にやった結果です」との
甲斐選手の試合後のコメントにとても大いに好感を持ったファンが多かったようです。
まとめ
甲斐キャノンがガンダムの「カイ・シデン」の乗る「ガンキャノン」由来であることが分かりました。
日本、メジャーの盗塁阻止率を比較してみたところ、歴代には、甲斐捕手以上の強者がいることが分かりましたが、
試合が近代化された最近の記録では、メジャーの盗塁阻止率1位に匹敵する数値だということを示しました。
皆が期待しているところですが、これからは抜群の守備に加えて、第5戦で見せたような打撃で
常時活躍ができるようになって、侍ジャパンの要となって活躍してもらいたいものです。
あなたが知らないだけで城島谷繁田淵は強肩強打で有名でしたよ
特に城島はダイエー時代から座ったままで盗塁阻止していましたしMLBでも盗塁阻止率両リーグ1位を獲った捕手です
情報ありがとうございます!
MLBでも城島選手凄かったのですね!