いよいよベスト8をかけた戦いが始まった夏の甲子園。
甲子園といえば、アルプススタンドのチアリーダーや吹奏楽部による大盛り上がりの応援曲は欠かせません。
とりわけ最近は、各校が創意工夫を凝らし、独自の応援スタイルをつくったり斬新な応援歌を演奏したりと、応援合戦でも「熱い戦い」が繰り広げられているようです。
中でもファンの間で「かっこいい」と注目度が高いのが近江(滋賀)の応援歌。
どんな内容と選曲なのでしょうか。
近江野球部の応援歌がかっこいい!
アルプススタンドから聞こえる甲子園の応援曲といえば、近年ではピンクレディーの「サウスポー」や山本リンダの「狙いうち」などの懐メロや、「ルパン三世のテーマ」「宇宙戦艦ヤマト」などのアニメソングが定番です。
70年代の米ヒットディスコソング「アフリカン・シンフォニー」などもよく使われます。
当然今の高校生が生まれるはるか前の曲ばかりですが、テンポやノリの良さ、集団での歌いやすさなどで好まれているようです。
近江も以前はそうした定番曲を演奏していました。
応援曲は野球部のリクエストで決めることが多く、吹奏楽部は彼らが好きな曲を演奏していたといいます。
大抵の場合は、代々受け継がれている応援曲リストから選びます。
時折、他校が使っている曲を気に入って自校でも導入することもあり、どの高校も同じような選曲方法のため、結局同じような応援になっていくのだそうです。
しかし、今の甲子園で近江が奏でる応援歌はまったく異色で、生徒や一般ファンからも「かっこいい」と評判です。
野球部応援団から「応援を変えたい」と相談があり、やはり以前から「独自性を出したい」と考えていた吹奏楽部の顧問教諭が、自身が好きな洋楽を聴きあさり、しっくりくる曲を探し出したそうです。
https://twitter.com/ituki1_baseball/status/1028973303174651904
https://twitter.com/t_baseball13211/status/1029163173478199298
近江応援歌は何の曲を採用しているの?
では近江の現在の応援曲、応援歌はどんなラインナップなのでしょうか。
吹奏楽部の顧問教諭は「ブラスの鳴りがいい」という編曲のマーチング曲にこだわって選曲。
例えば
『Bang Bang』(ジェシー・ジェイ/アリアナ・グランデ/ニッキー・ミナージュ)
『Happy』(ファレル・ウィリアムズ)
『Shake It Off』(テイラー・スウィフト)
『All I Do Is Win』(DJキャレド)
『Pretty Fly』(オフスプリング)
などです。
試合中はこれらを途切れなく繰り返すほか、ヒットが出るなどチャンスになると、チャンステーマの『Fireball』を演奏。
さらに得点機の大チャンスには『近江マーチ』こと『アルプス一万尺』を奏でます。
近江マーチは野球部が愛する伝統曲でもあり、教諭は心遣いから応援歌に残したそうです。
そして9回だけに演奏するのが『The Final Countdown』(ヨーロッパ)。ヒットや得点時のファンファーレには、吹奏楽曲『Rocky Point Holiday』の冒頭部分を演奏します。
中でもチャンステーマ『Fireball』は「かっこいい」と評判のナンバー。アメリカのラッパー、ピットブルの曲で、ラップ部分に「今日の主役はどこですか 近江高校 チャンスをつかむのはどこですか 近江高校」という掛け合いを当てはめた、斬新な応援歌です。
こうした変革には、当初は野球部の中でも反対の声があったものの、みんなで歌詞や掛け声を考えたり練習を重ねるうちにとても気に入るように。
試合でも、保護者や一般の観客も巻き込み一体感ある応援になっているそうです。
ぜひ近江高校の9回裏の応援を多くの人に見ていただきたい!#拡散RT希望 pic.twitter.com/ZSKpYwlNTZ
— 裕太#GIANTS (@inbook_giants) August 13, 2018
近江応援歌にネットの反応は?
出典:twitter
まとめ
甲子園の常連校には各地の名門私立が目立ちますが、その多くが実は、吹奏楽の世界でも全国コンクールで上位に入る強豪でもあるのだそうです。
チアリーディングの部活が盛んな高校も多いようですし、高校野球応援のクオリティの高さがうなずけます。
私設応援団によるプロ野球の応援も大変盛り上がりますが、高校野球は演奏の質といい音色といい、オリジナリティにあふれ統率された応援といい、群を抜いています。それだけを見ていても十分感動できるほどです。
甲子園大会がある春・夏休み期間は各部活の大会シーズンでもあり、吹奏楽やチアの大会と重なると部の「二軍」が甲子園の応援に回ることもあるとか。
真剣勝負は野球部だけではない、ということでしょうか。
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