健康・保健

オプジーボ効果ありはいかに見出されたか?「久々に明るい気持ちに」「この国に未来はあるのかな」

京都大学の本庶佑教授がノーベル賞の医学生理学賞を授与されることになりました。
開発されたがん免疫治療薬オプジーボに画期的な効果があることはどのように見いだされたのでしょう。

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オプジーボ効果ありはどのように見出されたか

オプジーボに効果ありというのはどのような経緯で見いだされたのでしょうか?
分かりやすくこれまでの経緯を見て行きましょう。

オプジーボの開発経緯

1992年 京都大学の本庶佑教授が「免疫のブレーキ役」と言われるタンパク質「PD-1」を発見した。
小野薬品もタンパク質に注目し、本庶佑教授と共同研究を開始した。
1999年 PD―1が免疫抑制に関わっている仕組みが分かり、創薬の研究開発を本格的に開始した。
2002年 本庶佑教授と小野薬品が抗PD-1による免疫治療の用途特許を仮出願した(基本特許切れは、2030年といわれている)。
2005年 開発のため、抗体技術を持つ国内13社にあたったがすべて断られ、がんの免疫治療に真剣に取り組んでいた
米メダレックス社(後に世界初のがん免疫薬「ヤーボイ」を創薬)と組む。
2006年 ヒト型PD-1抗体として、オプジーボが米国食品医薬品局(FDA)により研究用新薬として認可され、臨床試験が米国で始まる。
2011年 メダレックス社がBMSに買収されたため、小野薬品とBMSがチームを組み、開発を加速する。
小野薬品の国内での、ヒトでの臨床試験では、がん免疫自体が世の中で信頼されていないメカニズムだったため、
臨床の優先順位が最低となったが、1例目、2例目と患者さんの登録が実現して、劇的に効果のある事が分かる。
2012年 最も権威ある臨床医学雑誌「New England Journal of Medicine」誌に報告され、
この論説で、「過去30年で試みられた多くのがん免疫療法で、最も高い奏効率」と評価された。
小野薬品は非小細胞肺がん、腎細胞がんなどの患者を対象に安全性を調べるフェーズⅠ試験およびメラノーマ(皮膚がん)を対象にした第2段階のフェーズⅡ試験を行う。
2014年7月 オプジーボが、メラノーマを対象に世界に先駆けて日本でがん免疫治療剤として承認された。
2014年9月 米国でも承認
2014年9月 根治切除不能な悪性黒色腫(珍しい皮膚がん)対象で国内発売される。
2015年12月 非小細胞肺がんに適応が拡大される。
2016年8月 根治切除不能または転移性の腎細胞がんに対する追加適応が承認される。
その後も、多種のがんに有効なことが分かり、適用範囲が拡大された。

がん治療剤としてのオプジーボが従来のがん治療剤に比べて画期的な効果のある点

1. がんの種類を問わず各種のがんに有効
2. 副作用が少ない
3. 末期でも効き始めたらずっと効き、再投与もできる

「オプジーボ」のメカニズムは以下と言われています。
がんは体内の免疫に攻撃されないように、免疫細胞の表面に顔を出しているPD-1というタンパク質にしかるべきシグナルを送って免疫機能を抑制する特殊な能力を持っている。
ところがオプジーボはこの抑制能力を解除する仕組みにより覚醒した免疫細胞によってがん細胞を攻撃させるというものである。

すなわち、従来の抗がん剤は特定のがん種の増殖にかかわる分子をピンポイントで狙う分子標的薬であったために、
特定のがん種にしか効かなかったり、正常細胞を傷つけるなどの副作用があったが、
がんの免疫機能の抑制を解除するオプジーボは原理的に幅広いがんの治療薬となり、副作用も小さいことが期待されたのです。

当初オプジーボが実用されたときに、月額290万円、標準体重の日本人男性が使うと年約3500万円かかる高価な薬だと問題になりました。

その理由は、当初メラノーマ(悪性黒色腫)の薬として最初に承認されたため、対象患者の予測はピーク時でも年470人と少なく、
新薬の開発費をまかなうために設定された薬価が結果として高いものとなった。
その後患者数のけた違いに多い、非小細胞肺がんに有効だということがわかり、
この価格で多くの患者が使うと、健康保険の財政が破綻すると大騒ぎになったものである。

この問題は適用可能ながんの種類が増えたこともあり、完全には、解決していませんが、
治る可能性のある患者さんが適切に使える環境を整えることは大切と思われます。

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本庶佑教授ノーベル賞受賞へのネットの反応

いつ取ってもおかしくないと言われていました。おめでとうございます。
最近あまり良いニュースが無かったので久々に明るい気持ちになりました。
本当におめでとうございます。
こんなに優秀な日本人の方々が実績を出しておられるのですから、是非国からは研究費の支援を願いたいものです。
若い世代が高い志を持てるような世の中にして、留学から帰国してからもきちんと居場所を作れるように、学術分野がゆとりあるシステムになるよう国は未来の人材に投資していかなければならないと思います。
どこぞの事業仕分けで研究費削られまくって以来回復もしていないのに日本の研究者はよく頑張ってますねぇ
景気回復してるって言う今こそ研究開発費を増やして未来への投資をしておくべきだと思いますよ
おめでとうございます!研究の成果が認められた結果として、助かる患者が出た事と並んでこれ以上ないだろ。
理系を嫌がる学生が多いし、科研費も減ってイノベーションが重視されてる今でも地道な研究も大切だと国・大学にはわかってほしい。
創薬分野でノーベル賞を取れたことは非常に素晴らしいと思う。
ただ、このPD-1抗体、最初はどの製薬企業も成功しないと評価、提携しなかったシロモノである。素晴らしいものであっても、最初はなかなか評価されないという事実も知っておかないといけない。
毎年のように日本人が受賞してるのは
本人たちの長年努力し続けた結果と国からの研究支援
だが最近は研究支援が疎かになってるから
20、30年後は日本人受賞者は減ってるだろうね
山中教授でさえ基金募集してるほどだし。
研究者や教育へのお金を疎かにしてる
この国に未来はあるのかな
改革しなよ
研究への支えをどんどん減らしているこの国では、将来的に受賞者が減っていくと言われています。受賞おめでとうで終わらせるのではなく、将来の受賞者を育てるこれからを考える機会になってほしいと思います。

出典:ヤフコメ
最近なかった明るいニュースに喜びもひとしおですが、これが今後も続くのかという点に危惧を持つ意見もかなりあります。

日本の科学技術特に基礎科学を衰えさせないことが急務になっているのではないでしょうか?

まとめ

オプジーボの効果が見出された経過とその特長について見てきました。

近年日本の科学技術特に基礎科学のレベルが投稿論文数の減少や研究者の貧しい待遇などから、落ちているのではとの懸念が出ています。

今回の受賞が、基礎的なメカニズム解析こそがその応用として画期的な創薬に結び付いた素晴らしい事例を示した意味でも、そのインパクトは非常に大きいものと言えます。

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