プロ野球巨人のエース・菅野智之投手が、14日のクライマックスシリーズ・ファーストステージで、日本のポストシーズン初となるノーヒットノーランを達成しました。
菅野投手の活躍もあり巨人はファイナル進出を決めました。
今季、圧巻の投球でセリーグの投手タイトルを総なめし、まさにキャリアのピークに達しつつある菅野智之投手。今や日本球界で最高の投手といっても過言ではありません。
しかしなぜか「メジャー行き」の話は出ません。なぜ菅野投手はメジャーに行かないのでしょうか。メジャー球団の評価は?
菅野智之のメジャー評価まとめ
菅野智之投手は1989年神奈川県生まれの29歳。
東海大相模高時代からプロに注目され、東海大では毎年首都大学リーグのタイトルを獲得し、大学通算37勝、防御率0.57という好成績でドラフト会議を迎えました。
しかし1位指名は希望外の日本ハムだったため、拒否して米国などで1年間野球留学。翌12年に希望の巨人にドラフト1位で入団しました。
プロでは1年目から二桁勝利。最多勝、沢村賞、セリーグMVPなど数々の賞を受賞して日本を代表するエースになり、今季は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最多完投・完封などタイトル総取り状態。二回目の沢村賞も確実視されています。
菅野智之投手の凄さは、150km台後半の剛速球を持つ一方で、高速シュート、スライダー、カーブ、カットボールなど非常に球種が多彩でキレがあり、何と言ってもその制球が抜群なことです。
ボールの回転数はメジャー平均を上回り、自身「コントロールで困ったことがほとんどない」と話すほどです。
これほどの実力だけにメジャー球団ももちろん高評価。去年のWBCで好投したこともあり、全員がメジャーリーガーの米代表チームからは「スガノは既にメジャーの投手」「簡単には打てない」などと絶賛されました。
WBC当時の年俸が推定2億3000万円と聞き、米メディアは「不当に安すぎる」と驚き、あるMLBスカウトは「ヤンキースの田中まではいかないがドジャースの前田より上。MLBなら1年目から10億円以上稼げるだろう」と指摘します。
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なぜ菅野はメジャー行きを急がないのか?
メジャー各球団が高く評価する菅野智之投手。もちろん毎年オフには動向を注視しているようですが、なぜか菅野投手はメジャー移籍を表明しません。
野球留学中はメジャー観戦に没頭し、かなりの「メジャー通」ともいわれる菅野選手。実は昨年のオフ、スポーツ紙の表彰式に出席した際に、将来的なメジャー挑戦の意向を公に語っています。
しかし菅野投手も既に29歳。なぜすぐにも挑戦しないのでしょうか。それは巨人がポスティングシステム(入札)でのメジャー移籍を認めていないためです。
プロ野球の一部球団、巨人やソフトバンクはFA権以外での海外移籍を基本的に容認していません。海外FA権を獲得するには、1シーズンで145日以上1軍登録があり、それを9年続ける必要があります。
このため松井秀喜氏も巨人で9年を経て2002年に渡米。ソフトバンクの松田宣浩選手も海外FA権を得た後、一時メジャー移籍を模索しました。
菅野智之選手の場合大卒で、しかも1年留年していますので、海外FA権が得られるのは2021年、31歳になってからです。
このことは菅野投手自身も納得しており、「あと数年あるのでしっかり絶対的な力をつけて、文句なしに行けるようにしたい」と決意を示しています。
今年の目覚ましい大活躍も、そんな夢への思いが原動力となったのかもしれません。
【#読売ジャイアンツ 】#菅野智之 CS初ノーヒットノーラン
言葉を失いました。そして、今の驚きを言葉に出来ません。それほどの圧倒的偉業
一つだけ言えることは、これが「エース」だ#giants #スポニチ pic.twitter.com/8lYk3cwwaC
— スポニチ面担さん (@Sponichi_Editor) October 14, 2018
【一軍】9/28 GIANTS 1×-0 BAYSTARS Game Highlights #菅野智之 投手、今季7度目の #完封勝利 で14勝目!#長野久義 選手のサヨナラ本塁打で勝利!
【ジャイアンツLIVEストリーム】本日の試合をGLSで見逃し配信!
詳細は⇒ https://t.co/pLJdV6x7w0#ジャイアンツ #巨人 #giants #奮輝 #東京ドーム pic.twitter.com/cZqtGABeif— 読売巨人軍(ジャイアンツ) (@TokyoGiants) September 28, 2018
菅野へのネットの評価・反応
出典:twitter
まとめ
菅野投手のポスティング移籍を認めない巨人ですが、メジャースカウトなどの間では「東京五輪後には可能性があるかも」とささやかれているそうです。
菅野投手は2020東京五輪出場にも強い意欲を示しています。もし五輪で菅野投手の活躍などで日本が金メダルを取り、そのシーズンでも巨人優勝に貢献するなどすれば、世論は大きく菅野投手のメジャー挑戦を後押しするはずです。
巨人にとっても、その年には菅野投手の海外FA権まで残り1年となっているわけですし、移籍を拒絶して世論の反発を受けるより、応援して快く送り出す方が得策だろう、との見方です。
ここ数年優勝から遠ざかっている巨人。今年の菊池雄星投手同様、菅野投手にとっては、自分の成績以上に「チームの優勝・金メダル」こそがメジャー行きへの鍵になるのかもしれません。
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