忘年会は「勤務時間内に」と社会人の半数以上が考えており、「仕事の一貫」だから、当然残業にすべきだとする調査結果が出ました。
では、これを会社に要求できるのでしょうか法律的にも考えてみました。
忘年会は勤務時間内!残業!との声が高まる昨今
忘年会は勤務時間内にして、残業にと考えるのは、「職場の忘年会に参加したくない」
または喜んでは参加したくないと考える人がSNSの発達に伴い多くなってきたのが背景にあると言えます。
その理由は、
・プライベートを優先したい
・飲み会での上司の対応は面倒くさい
・忘年会がストレスで耐えられない
・そもそも一番忘れたいのは仕事のことなのに忘年会でどうして仕事関係の人と勤務時間以外で会わないといけないのか
・居酒屋での忘年会に飽きている
のようです。
忘年会の位置づけは法律的に実際どうなの?
労働時間(勤務時間)というのは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていると、客観的に判断される時間を言います。
これはたとえ労働者が実際に作業を行っていない時間であっても、労働から解放されていることが保障されていないと、使用者の指揮命令下に置かれていると考えられているためです。
これを忘年会に当てはめるとすると、忘年会が「強制」か、「任意」かで決まります。
強制の場合は、会社指示が文書でなされ、かつ命令を拒否すれば、不利な考課をされたり、
懲戒の処分をされたりなど、強制的な参加だとの実態である必要があります。
労働時間に該当すれば、当然残業代(勤務時間外手当)、遅くなれば、深夜勤務手当の支給までも請求できます。
勤務時間に、会社がレストランを借り切って、全員参加で行うならもちろん労働時間に該当するでしょうが、
おそらく、多くの会社では、参加の有無は、少なくとも任意を装っているでしょうから、強制参加とは証明できないと思われます。
即ち法律的には、勤務時間・労働時間には該当せず、残業にならないと考えられます。
結局、どうしても参加したくないなら、参加不能と思われるなんらかの理由をつけて
不参加とすることで穏便にことを済ませているのが実態のようです。
忘年会と勤務時間に関するネットの反応
こういう意思変化にも非正規化のトレンドは、会社だけの都合で無い事が明白に表れている。会社人(社畜)から職業人への自立の表れだろう。正規雇用だの無期雇用だのと美化していつまでも国民を騙し続けられる時代では無い。:忘年会「勤務時間内にやってほしい」社会人の半数 https://t.co/miDEPyZifA
— Hexagon (@Trinity_Hexagon) 2018年11月30日
忘年会は勤務時間内にしてという記事を
読んで その通り!ってなった!😠😡— み (@pmkr5) 2018年12月2日
忘年会って一番忘れたいのは仕事のことなのになんで仕事の人と勤務時間以外で会わないといけないんだよ
— 🍼💦おしるこ*🍼💦 (@sanopc8417) 2018年12月1日
あたしも今年の会社の忘年会と言うかクリスマス会?はステーキハウス貸切らしいです(*´艸`)
しかも勤務時間内にやるので、昼から飲めるし食べれるし、それで給料出るし♡この時ばかりは福利厚生めちゃめちゃ良い会社だと思います(笑)— 冴木 煌∞Akira Saeki (@akira0218rose) 2018年12月1日
これって忘年会がストレスで耐えられないから
仕事としてなら耐えられるので勤務時間内にしてくれってことだと思う。
最近でもパワハラ芸能事務所とかの事件もあったように
あんな感じのパワハラ食事会(忘年会・新年会など)多いですからね。
2時間もヘコヘコしながらお金も払わないといけない苦痛— 鯱王 (@syachigura) 2018年11月30日
忘年会のシーズン。参加を問う紙が机上に。『喜んで参加させていただきます』『残念ながら参加出来ません』の二択(その他無し)だったので、『残念ながら』を二重線で消し『勤務時間外なので』にし、『出来ません』を『しません』にして提出した。また何か言われるかな。
— ティ (@sadalmint) 2018年11月28日
あれは企業側に問題があります。
忘年会は時間外労働手当を出すか、勤務時間内にやる。まずこれが、大前提です。
さらに、忘年会を楽しいものにする企業側の努力も必要かと思います。
— 弓月恵太 (@ssomurice_round) 2018年11月30日
「忘年会は仕事の一環だから勤務時間内にすべき」みたいな意見を見たが、忘年会は仕事では無いから参加する必要は無い。参加せよと言いことはもちろん、参加しないといけないような同調圧力を与えてもいけない。
「忘年会は仕事」という間違った前提から議論を始めてはいけない。— yotsumex_lieutenant (@yotsumex) 2018年11月30日
*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。
多くは参加したくない、参加するなら勤務時間として残業代をという声のようでした。
非正規の問題も絡んできています。
参加は任意だと言っても、そう簡単に断れないのが、日本の会社社会ですね。
ほんのひと昔前は、工場のほとんどの職場が、近隣の温泉地で、
泊りの忘年会をやり、チームを作って、芸を披露するのが当たり前の世界でしたから。
まとめ
忘年会は勤務時間となるのかの声について、法律面を含め、コメントをまとめてみました。
アンケートで意外だったのが、中高年世代の47%が「嫌い」「どちらかというと嫌い」と、
否定的な態度を見せているという点でした。
若者だけでなく、中高年世代も嫌がっているなら、あえてやらなくてもと思ってしまいます。
それでも、職場の管理者がコミュニケーションの場として必要と考えるなら、
勤務時間内に、会社の負担で、いつもの居酒屋とは違う企画でやるということにならざるをえなくなるのではと思います。
年末を控え職場の幹事はますます頭が痛ところです。
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